重量を抑えられる人ほど、最終的に伸びる理由
トレーニング理論を学び始めると、多くの人が一度はこう考えます。
- 重い方が効く
- 重量を伸ばさないと意味がない
- 早く数字を上げた方が成長が早い
気持ちはよく分かります。実際、重量は大事です。
ただ、現場で指導していると、はっきり分かれるポイントがあります。
「重量を抑えられる人ほど、最終的に伸びる」
今日はその話です。
「軽くていい」の“軽い”を勘違いしている人が多い
まず大前提として、
軽くていい=20kgや60kgで満足しろ
という話ではありません。
特に男性の場合、フォームを抑えても
- ベンチなら100kg前後
- デッドなら100〜130kg
このくらいは普通に扱えます。
問題なのは、次の状態です。
- 無理に上げる
- 崩れたフォームを許容する
- その状態を「成功」だと勘違いする
実例:デッドリフトを「抑えた」クライアントの話
あるクライアントの話です。
この人はデッドリフトで、
- 背中が丸まりやすい
- 「少し丸めれば、もっと引けそう」な状態
でした。
ありがちな選択肢は、
- 多少丸くても重量を伸ばす
- 「競技でも丸める人いるし」と正当化する
ですが、私はそうしませんでした。
あえて110〜130kgで「止めた」
このクライアントには、
- 110〜130kg
- 3レップ中心
- 半年以上
この条件でデッドを続けてもらいました。
目的は記録更新ではありません。
- フォームを崩さない
- 同じ引き方を毎回再現する
- 恐怖感を消す
- 習慣として定着させる
この4つです。
正直、本人は「もっと上げられる気がする」と言っていました。
でも、あえて抑えました。
結果:抑えたのに、伸びた
年末、試しに重量を触らせたところ、150kgが普通に上がりました。
そこから簡単なサイクルを組んだだけで、
- 175kgまでスムーズに到達
正直、「あっさり」でした。
半年以上抑えていた分、土台ができていたんです。
デッドリフトは特に「抑える価値がある」
デッドリフトは、
- 一発の負担が大きい
- フォームが崩れると怪我リスクが高い
- それでも重量は扱えてしまう
という、少し危険な種目です。
だからこそ、
- 低レップ
- 抑えた重量
- 崩れないフォーム
この期間を作った人ほど、後半で一気に伸びます。
「軽くする」は後退ではない
よくある誤解があります。
- 重量を落とす=弱くなる
- 抑える=逃げ
これは違います。
- 重量を落とす → 再現性を上げる
- 抑える → 伸びる準備をする
この考え方ができる人は、長くトレーニングを続けられます。
結論
- 重量は大事
- でも、今の自分にとって適正かが最優先
- 焦って上げるより、抑えて積んだ方が最終的に強くなる人は多い
特にデッドリフトは、
- 抑えても100kg以上扱える
- 抑えても十分トレーニングになる
この事実を知っているかどうかで、数年後の差は大きく変わります。


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