個体差(骨格・可動域・感覚)をどう考えるか ── フォームを真似ても噛み合わない理由

筋トレのフォームの話になると、
よくこんな疑問が出てきます。

「あの人と同じフォームなのに、しっくりこない」
「正しいはずなのに、力が出ない」
「動画で見た通りにやってるのに、なんか違う」

これは珍しいことではありません。
むしろほとんどの人が一度は通る壁です。

フォームには「正解」より「向き不向き」がある

スクワットやデッドリフト、ベンチプレスのフォームは、
SNSや動画で「正解」として紹介されている形があります。

ただ、現場で多くの人を見ていると分かるのは、
• そのフォームで一発でハマる人
• 何度やっても違和感が残る人

が、はっきり分かれるということです。

これは意識の問題だけではなく、
• 骨格(胴の長さ、脚の長さ)
• 関節の可動域
• 筋肉のつき方
• 力の出し方のクセ

こうした個体差の影響が大きいからです。

しゃがめない=能力が低い、ではない

よくある誤解のひとつが、

「深くしゃがめない=柔軟性がない」
「スクワットが向いていない」

という考え方です。

実際には、
• 普段の動き方
• 体の使い方の癖
• 力をどこで受けているか

が噛み合っていないだけ、というケースがかなり多いです。

きちんとした“入り口”を用意すると、
一度の指導で自然にしゃがめるようになる人も珍しくありません。

有名選手のフォームは「結果」であって「原因」ではない

トップ選手や有名トレーナーのフォームを見ると、
つい「この形が正解なんだ」と思いがちです。

でも冷静に考えると、
• その人の体格
• その人の筋力レベル
• その人の競技目的

があって、最終的にあのフォームに落ち着いているだけです。

同じ形を真似しても、
そこに至る前提条件が違えば、
うまく噛み合わないのは自然なことです。

フォームは「作るもの」ではなく「整っていくもの」

私自身が現場で重視しているのは、
• 見た目を揃えること
• 型にはめること

ではありません。

大事なのは、
• 力がどこに伝わっているか
• 無理なく動けているか
• 変な緊張が入っていないか

こうした条件が整った結果として、
フォームが“その人なりの形”に収束していくことです。

共通点はあっても、入り口は人それぞれ

結果的に、
• 多くの人に共通するポイント
• 似た形に落ち着くケース

はあります。

ただ、それは
「同じ意識を持たせた結果」
「同じ感覚に近づいた結果」であって、
最初から同じ形を目指したわけではありません。

※このあたりでよく話題に出る
「踏む感覚」「床との関係」などについては、
別の記事で詳しく整理します。

まとめ
• フォームは真似るほどズレやすい
• 個体差を無視すると噛み合わない
• 有名選手のフォームは到達点
• 正しい意識の方向が、結果としてフォームを作る

この前提を持っておくと、
スクワットやデッドリフト、ベンチプレスの理解が
かなり楽になります。

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