デッドリフトは「軽くても伸びる」が、「軽すぎると伸びない」 ── 事故る人と、長く伸び続ける人の分かれ道

はじめに(導入)

デッドリフトは、よくこう言われます。

  • 「軽い重量でも伸びる」
  • 「フォームが大事」
  • 「無理するな」

どれも、間違ってはいません。

でも現場で見ていると、
この言葉をどう解釈したかで結果が真逆になることがよくあります。


「軽くても伸びる」は本当。でも条件がある

確かにデッドリフトは、

  • スクワットやベンチより
  • 比較的軽めの重量でも
  • 神経系・筋力ともに伸びやすい

種目です。

ただし、ここで問題になるのが
「軽い」の捉え方です。


軽すぎるデッドは、フォーム練習にもならない

指導していてよく見るのが、

「軽めでやってください」

と言うと、

  • 男性で50kg
  • 多くても70kgくらい

で止まってしまうケース。

この重量だと、

  • 床反力を使わない
  • 背中を固めなくても引ける
  • ヒンジ動作が曖昧でも成立する

結果として、

👉 「正しいフォームを作っているつもり」で、何も積み上がらない

という状態になります。


男性は「そこそこ上がってしまう」から危険

特に男性は、

  • フォームが多少崩れていても
  • 100kg〜150kgくらいまで
  • 勢いと筋力で行けてしまう

ことがあります。

実際、
フォームが悪いまま160kg前後まで引いていた人が、
ある日突然ギックリ腰になったケースを見たことがあります。

※このケースは
私がフォーム管理をしていたクライアントではありません。
ジム内で、本人が自己判断で続けていた例です。

その日は問題なくトレーニングしていても、
疲労は静かに蓄積していきます。


解決策は「軽くする」ではなく「適正重量に戻す」

こういうタイプの人に必要なのは、

❌ とにかく軽くする
⭕ フォームが安定する重量まで戻す

です。

例えば、

  • 160kgで雑に引いていた人なら
  • 110〜120kgあたりまで落とし
  • その重量で「崩れないフォーム」を作る

そして、

  • そのフォームが崩れない重量の上限
  • いわば「フォームの閾値」を
  • 徐々に引き上げていく

これが理想的な流れです。


現場エピソード:ボリュームが少なくても伸びた例

ここで、
私が実際に指導しているクライアントの例を紹介します。

この方は、

  • そこまで筋トレが好きなタイプではない
  • でもパーソナルで「やるしかない状況」になるとやる
  • 回復力はそこそこあるが、疲労に弱いタイプ

でした。

初期

  • デッドリフト:110〜130kgで安定してトレーニング

久しぶりに重い重量を触った日

  • 150kgが問題なく挙がる

その後

  • 110〜140kgの間を行き来する形で継続
  • ある日、175kgが挙がる

この時点でも、

  • あえて120〜150kg帯でトレーニング
  • フォームを優先
  • MAXは頻繁にやらない

という選択をしました。


回数を減らしたら、逆に伸びた

この方は、

  • 5回狙いだと疲労が抜けにくい
  • 翌週に影響が出やすい

という特徴がありました。

そこで、

  • 5レップ狙い → 3レップ狙いに変更
  • セット数も多くて3セットまで

という、かなり少ないボリュームに。

正直、
私自身は「もう少しやってもいいのでは」と思いました。

それでも結果は、

👉 5回狙いのときより、明らかに伸びた


デッドリフトは「やりすぎない勇気」も必要

デッドリフトは、

  • 全身を使う
  • 疲労が残りやすい
  • その場では調子が良く見える

種目です。

だからこそ、

  • 重量
  • 回数
  • ボリューム

すべてを欲張らないことが、
長期的には一番の近道になります。


まとめ:この段階で伝えたいこと

この時点での結論は、シンプルです。

  • 「軽くても伸びる」は本当
  • でも「軽すぎると何も積み上がらない」
  • 重さは「安全」ではなく「制御できるか」で決める
  • デッドは少ないボリュームでも伸びる人がいる

回数やセット数、
ボリューム管理の細かい話は、また別の記事で整理します。

まずは、

👉 「今の重量、本当に制御できているか?」

そこから見直してみてください。

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