はじめに(導入)
フォームについて調べ始めると、必ずこうなります。
- 「肩甲骨は寄せる?寄せない?」
- 「深くしゃがめ」
- 「胸を張れ」
- 「ニュートラルを保て」
どれも一見、正しそうです。
でも現場では、その通りやって怪我する人が普通にいます。
なぜか。
フォームを“形”で覚えようとするからです。
BIG3のフォームは「正解が1つ」ではない
最初に、はっきりさせておきます。
BIG3に
「全員に共通する、唯一の正解フォーム」はありません。
- 骨格
- 関節の向き
- 筋の付き方
- 可動域
- 姿勢(肩が内に入っている・骨盤前傾/後傾 など)
これらが違えば、
同じ動きをさせる方が無理です。
それなのに
「このフォームが正しい」
「このトップ選手がこうやっている」
── これをそのまま真似すると、事故が起きます。
じゃあ、何を基準にすればいいのか?
答えはシンプルです。
フォームの最優先基準は
「壊れにくい構造かどうか」
- 重さを扱っても関節に無理が出ない
- 同じ動きを何度も再現できる
- 疲れても崩れにくい
これが満たされていれば、
見た目が多少違っても問題ありません。
よくある勘違い①
「効いてる感覚=良いフォーム」
BIG3でよくあるのがこれです。
- 胸に効かないとベンチが間違い
- 脚がパンパンにならないとスクワットが浅い
- 背中が張らないとデッドは意味がない
でも実際には、
BIG3は“効かせる種目”ではありません。
- 大きな筋肉を
- 複数の関節で
- 高負荷を扱う
その結果として
筋力・筋量が伸びる種目です。
効き感は「結果」であって「基準」ではありません。
よくある勘違い②
「トップ選手のフォーム=正解」
これは後の記事で詳しく書きますが、先に一言だけ。
トップ選手のフォームは、
- その人の骨格
- その人の怪我歴
- その人の競技目的
- その人の感覚
これらが全部揃って成立しています。
再現性が高いとは限りません。
結果が出ているフォームと、
安全に真似できるフォームは別物です。
フォームを考えるときの最低条件
BIG3のフォームを考えるとき、
最低限これだけは満たしたい。
- 関節が無理な方向に動いていない
- 毎回ほぼ同じ動きができる
- 疲れても急激に崩れない
- 重量を上げても破綻しない
これができていれば、
「見た目が違う」は問題になりません。
「正しいフォーム」は、あとから変わる
もう一つ大事なこと。
初心者〜中級者のフォームは、
途中で変わって当たり前です。
- 筋力が上がる
- 可動域が変わる
- 感覚が育つ
- 弱点が見えてくる
これでフォームが変わらない方が不自然。
だから、
最初から完璧なフォームを作ろうとしない
これが大事です。
次の記事で扱うこと
今回は「考え方」の整理だけにしました。
次からは、
- スクワットはなぜ「脚の種目」ではないのか
- ベンチプレスで胸に効かなくても問題ない理由
- デッドリフトで背中を丸める/反る論争
こういった具体例を使って、
「壊れない構造」の話をしていきます。
まとめ
- BIG3のフォームに唯一の正解はない
- 見た目より「壊れにくさ」を優先
- 効き感は判断基準にしない
- トップ選手のフォームは参考止まり
- フォームは途中で変わっていい
迷ったら、
「この動き、長期的に続けられるか?」
ここに立ち返ってください。

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