はじめに
「フォームが固まってからBIG3をやりましょう」
ジムやSNSで、ほぼ必ず聞く言葉です。
一見もっともらしく、実際“間違い”でもありません。
ただ、現場で多くの初心者を見てきて思うのは、
「フォームが完璧になるのを待っていたら、一生BIG3に辿り着かない人が多い」
という現実です。
この記事では、
- なぜフォームが下手でもBIG3をやっていいのか
- マシン中心だと伸びにくい理由
- 初心者がやるなら、どうやって始めるべきか
を整理します。
フォームが下手=危険、ではない
まず大前提として。
「フォームが下手」と「危険なフォーム」は別物です。
初心者のフォームが未熟なのは当たり前です。
それは「筋力」以前に、
- 身体の使い方を知らない
- 重さを扱った経験がない
- 自分の身体をコントロールしたことがない
という状態だからです。
これはやらなければ一生身につかない。
逆に言うと、
軽い重量でBIG3を行うこと自体が、
- 正しい動作を学ぶ練習
- 身体の癖を知る作業
- フォームを“育てる過程”
になります。
マシンではフォームは「完成しない」
初心者にマシンが勧められる理由は明確です。
- 軌道が固定されている
- 転倒や失敗が起きにくい
- とりあえず動かせる
ただし、これには大きな落とし穴があります。
マシンでは「エラー動作」が見えにくい
パーソナルで見ていると、
- チェストプレスで肩がすくむ
- ラットプルで肩甲骨がずっと上がったまま
- 体幹が抜けたまま力だけで押す・引く
こうした動きはマシンの方が多く出ます。
なぜなら、
マシンは「フォームが崩れていても動作が成立してしまう」からです。
怪我はしにくいが、
正しい動きも学びにくい。
BIG3は「動作そのものが教材」
スクワット・ベンチプレス・デッドリフトは、
- バランスを取らないと挙がらない
- 体幹が抜けるとすぐ分かる
- ちょっとしたズレが結果に出る
つまり、
フォームのズレが、結果として“見える”種目です。
これは初心者にとって、実は大きなメリットです。
- 「あ、今バランス崩れた」
- 「さっきより軽く感じる」
- 「この姿勢だと怖い」
こうした気づきは、
マシンではほとんど起きません。
「フォームが崩れる=すぐ怪我」ではない
よくある誤解ですが、
- 少し肘が開いた
- 背中が完全に理想形でない
=即怪我、ではありません。
本当に危険なのは、
- 重すぎる重量
- 余裕のない回数設定
- 潰れる前提のトレーニング
です。
だからこそ初心者は、
- 軽い重量
- 余裕を残した回数
- 失敗しない範囲
でBIG3を行う必要があります。
初心者がやるなら、こう始めてほしい
ここが重要です。
いきなり理想フォームを求めない
- 肩甲骨がどうこう
- 骨盤がどうこう
- 可動域がどうこう
これは後からいくらでも修正できます。
最初は、
- 転ばない
- 潰れない
- 痛くならない
これだけ守れれば十分です。
回数は「少なめ」が安全
初心者におすすめなのは、
- 5回前後
- 余裕を残して終える
- セット数で調整する
理由はシンプルで、
回数が増えるほど、フォームは崩れやすいから。
10回狙いで後半グダグダになるより、
5回を丁寧に積み重ねる方が、結果的に上達が早い。
マシンを使うなら「役割」を限定する
誤解しないでほしいのは、
マシンがダメと言っているわけではないということ。
- 回数を多くやりたい
- 補助的にボリュームを足したい
- 疲労を抑えたい
こういう時はマシンが非常に有効です。
ただし、
- 動作学習
- 身体操作
- 全身の連動
これをマシンだけで身につけるのは難しい。
BIG3は「完成させてからやるもの」ではない
多くの人が勘違いしています。
BIG3は、
- フォームが完成した人の種目
- 上級者のもの
- 特別な人だけのもの
ではありません。
やりながら上手くなる種目です。
軽く、丁寧に、失敗せず。
それだけ守れれば、初心者がBIG3を避ける理由はありません。
まとめ
- フォームが下手なのは当たり前
- マシンだけでは動きは身につきにくい
- BIG3は動作そのものが学習になる
- 重量と回数を間違えなければ危険ではない
もし迷ったら、
「軽く・少なく・丁寧に」
それだけで、BIG3は最高の教材になります。


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